ダイエットをしていると「食事制限ばかりでつらい」と感じてしまう方も多いのではないでしょうか。
実は、ただ食べる量を減らすだけでは筋肉も落ちてしまい、痩せにくい体になってしまうことがあります。
そんなときに大切なのが「タンパク質」をしっかり摂ることです。
本記事では、ダイエット中におすすめの高たんぱく食材や、上手な摂り方をわかりやすく紹介していきます。
ダイエットにタンパク質が必要な理由とは?
「ダイエット=食べる量を減らす」とイメージする人も多いかもしれませんが、それだけでは筋肉まで減ってしまい、かえって痩せにくい体になってしまいます。

体をつくる材料としてだけでなく、脂肪燃焼を助け、満腹感も与えてくれる栄養素なんです。
ここでは、タンパク質がダイエットに必要な理由を分かりやすく紹介します。
タンパク質は筋肉の材料になるから
タンパク質は筋肉の材料となるため、ダイエット中に欠かせません。



タンパク質を意識して摂取すれば、筋肉を守りながら脂肪を効率よく燃焼できるようになります。
筋トレと組み合わせると、筋肉量が増えて太りにくい体へと近づけるのです。
基礎代謝があがる
基礎代謝とは、呼吸や体温維持など、生きるために必要なエネルギーのこと。
筋肉量が多いほど基礎代謝は高くなります。
タンパク質をしっかり摂り、筋肉を保つことで代謝が落ちにくくなり、日常生活でも消費できるカロリーが増えます。
その結果、脂肪燃焼がスムーズになり、痩せやすい体質づくりに役立つのです。
満腹感を持続しやすい
タンパク質は消化に時間がかかるため、食べた後に満腹感が続きやすい特徴があります。
炭水化物中心の食事だとすぐにお腹が空いて間食に手が伸びがちですが、タンパク質をしっかり摂ることで食欲をコントロールしやすくなります。



タンパク質が不足するとどうなる?
ダイエット中に食事量を減らしすぎてしまうと、気づかないうちにタンパク質が不足してしまうことも。
タンパク質が足りないと、ダイエットにどんな影響があるのか詳しく解説します。
基礎代謝が低下する
タンパク質不足が続くと、体は筋肉を分解してエネルギーを補おうとします。



これにより、以前と同じ食事をしていても太りやすくなるのです。
健康的に体重を減らすには、食事制限だけでなく、筋肉を維持するための十分なタンパク質摂取が欠かせません。
リバウンドしやすい体質になる
食事制限で急激に痩せても、タンパク質不足で筋肉が減ると代謝が落ち、ダイエットをやめた途端にリバウンドしてしまうことがあります。
特に、炭水化物を極端に制限するダイエットは、タンパク質不足を招きやすいので要注意です。
無理なく続けられる食事管理と、タンパク質を意識した食生活を心がけることが、リバウンド防止につながります。
髪や肌のトラブルや免疫力低下
タンパク質は筋肉だけでなく、肌や髪、爪、免疫細胞など体のあらゆる部分を作る材料です。
摂取不足が続くと、髪が細くなったり抜けやすくなったり、肌荒れが起こることもあります。
また免疫力が下がり、風邪をひきやすくなるなど健康全体に影響します。



ダイエット中におすすめ!高たんぱく質食材7選
「タンパク質を摂りたいけど、どんな食材を選べばいいの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。



ここでは、脂質が少なく栄養バランスも良い食材を7種類を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。。
食材①:鶏肉(ささみ・鶏むね肉)
鶏ささみや鶏むね肉は、低脂質で高たんぱくな代表的食材です。
食材 | タンパク質量(100gあたり) | 脂質量(100gあたり) |
---|---|---|
鶏ささみ | 約24g | 約1g |
鶏むね肉(皮なし) | 約23g | 約2g |
100gあたりのタンパク質量は約23〜24gと非常に多く、脂質はわずか1〜2g程度。
カロリーを抑えながら筋肉の材料をしっかり補給できます。
茹でたり蒸したり、油を使わない調理法にすることでさらにヘルシーに。
サラダやスープ、炒め物など幅広い料理に活用でき、満腹感を得やすい点もダイエット向きです。



食材②:大豆・豆腐:植物性タンパク質
大豆や豆腐は、動物性に比べて脂質が少なくヘルシーにタンパク質を摂れる食材です。
食材 | タンパク質量(100gあたり) | 特徴 |
---|---|---|
大豆(乾燥) | 約33g | 高たんぱく&食物繊維豊富 |
木綿豆腐 | 約7g | 食感がしっかり、料理に使いやすい |
絹ごし豆腐 | 約5g | なめらかで消化吸収が良い |
レンズ豆(乾燥)
|
約24g | 高たんぱく&食物繊維豊富 |
納豆(1パック50gで約8g) | 約16g | 発酵食品で腸活にも◎ |
100gあたりのタンパク質量は、大豆で約33g、木綿豆腐で約7g、絹ごし豆腐で約5g。
さらに大豆イソフラボンや食物繊維も含まれており、ホルモンバランスや腸内環境のサポートにも役立ちます。
食材③:魚介類
魚介類は、脂質を抑えつつ良質なたんぱく質を豊富に含む食材です。
食材 | タンパク質量(100gあたり) | 特徴 |
---|---|---|
タラ(白身魚) | 約18g | 低脂肪・低カロリー |
マグロ赤身 | 約26g | 高たんぱく&鉄分豊富 |
サーモン | 約20g | DHA・EPAが豊富 |
サバ | 約20g | 青魚で脂質は多めだが栄養価◎ |
あさり | 約6g | 鉄分・ミネラル豊富、低カロリー |
えび | 約21g | 高たんぱく・低脂質でダイエット向き |
白身魚や赤身魚、貝類や甲殻類など、種類ごとに栄養の特徴も異なります。
マグロやサーモンは筋肉づくりに役立つほか、青魚のサバはDHA・EPAが豊富で脂肪燃焼のサポートに。
あさりは低カロリーながら鉄分も多く、えびは高たんぱくでダイエット向きです。
食材④:牛乳・ヨーグルトなど乳製品
乳製品は手軽にたんぱく質を摂れるだけでなく、カルシウムやビタミンB群も一緒に補給できる優秀な食材です。
食材 | タンパク質量(100gあたり) | 特徴 |
---|---|---|
牛乳(普通) | 約3.3g | カルシウム豊富、料理にも使いやすい |
低脂肪牛乳 | 約3.5g | 脂質を抑えながら栄養補給 |
プレーンヨーグルト | 約3.6g | 乳酸菌で腸内環境を整える |
ギリシャヨーグルト | 約9g | 高たんぱくで腹持ち◎ |
カッテージチーズ | 約13g | 低脂肪でダイエット向き |
モッツァレラチーズ | 約18g | クセが少なく料理に使いやすい |
牛乳やヨーグルトは消化吸収が良く、チーズは種類によって脂質量に差があるため、摂取しすぎに要注意。
朝食やサラダ・オムレツに加えたり、間食に取り入れれば無理なくタンパク質をプラスできます。



食材⑤:卵
卵は「完全栄養食」と呼ばれるほど栄養バランスに優れた食材です。
100gあたり約12gのたんぱく質を含み、必須アミノ酸をバランスよく摂取できます。
1個(約50g)あたりでは約6gと計算しやすく、毎日の食事に取り入れやすいのも魅力です。
ビタミンやミネラルも豊富で、朝食や間食に取り入れると腹持ちも良く、食欲をコントロールしやすくなります。
調理法が多彩で飽きにくいのもメリットです。



食材⑥:赤身肉類
牛や豚の赤身肉は、高たんぱくでありながら鉄分や亜鉛などのミネラルも豊富に含まれています。
食材 | タンパク質量(100gあたり) | 特徴 |
---|---|---|
牛もも肉(赤身) | 約21g | 鉄分・亜鉛が豊富、女性におすすめ |
牛ヒレ肉 | 約20g | 脂質が少なく柔らかい部位 |
豚ヒレ肉 | 約22g | 高たんぱく・低脂質でダイエット向き |
100gあたりのタンパク質量は牛もも肉で約21g、豚ヒレ肉で約22gと効率よくタンパク質を摂取できます。
脂身の少ない部位を選べばカロリーを抑えられるため、ダイエット中でも安心。
特に女性は鉄分不足になりやすいため、赤身肉を定期的に取り入れることは健康維持にもつながります。



食材⑦:プロテイン製品
プロテインパウダーやバーは、忙しい日や食事だけではタンパク質が不足しがちなときに便利なアイテムです。
種類 | 1回分(20g粉末)あたりのタンパク質量 | 特徴 |
---|---|---|
ホエイプロテイン | 約15〜20g | 吸収が早く、運動後に最適 |
カゼインプロテイン | 約15〜18g | 吸収がゆるやかで満腹感が持続 |
ソイプロテイン | 約14〜17g | 植物性で腹持ちが良く女性に人気 |
プロテインバー(1本) | 約10〜20g | 外出先や間食で手軽に補給できる |
種類にはホエイ・カゼイン・ソイなどがあり、それぞれ吸収スピードや特徴が違います。
1杯(20g粉末)で約15〜20gのたんぱく質を手軽に摂れるのが大きな魅力。
糖質や脂質の少ない製品を選べば、カロリーを抑えながら効率よく補給できます。
運動後や朝食代わり、間食に取り入れるとダイエットの強い味方になります。



痩せる体をつくるタンパク質の摂取方法
「タンパク質が大事なのは分かっているけど、どのくらい摂ればいいの?」と迷う方も多いですよね。
実は、摂取量やタイミングを意識するだけでダイエットの成果はグンッと変わります。
体重や生活スタイルに合った適量を守り、1日の食事にバランスよく取り入れることがポイント。
ここでは、目安量や食べ方を分かりやすく解説します。
1日あたりのタンパク質摂取量の目安
ダイエット中のタンパク質量は、体重1kgあたり約1.0~1.5gが目安です。



下の表を参考に、自分に合った量を確認してみましょう。
体重 | 目安摂取量(g/日) | 筋トレしている場合(g/日) |
---|---|---|
50kg | 50~75 | 75~100 |
60kg | 60~90 | 90~120 |
70kg | 70~105 | 105~140 |



タンパク質ダイエットを成功させるポイント
タンパク質を意識するときは、揚げ物や加工食品に頼らず、鶏肉や魚、大豆製品など脂質の少ない食材を選ぶことが大切です。



1回の食事で20g前後を目安に摂り、3食+間食で分けるのがおすすめ。
また、野菜や海藻、きのこ類を組み合わせると栄養バランスが良くなり、満足感もアップします。
毎日の食事に取り入れる方法
タンパク質を増やすには、主菜に肉・魚・卵・大豆製品を使うのが基本です。
サラダにサラダチキンや豆腐を加える、間食にヨーグルトやチーズを選ぶなど、小さな工夫で自然と摂取量を増やせます。



毎回の食事で「タンパク質をプラスする」意識を持つだけで、理想の摂取量に近づけます。
タンパク質を摂りすぎるとどうなる?
タンパク質はダイエットに欠かせない栄養素ですが、「多く摂れば痩せやすい」というわけではありません。
以下のようなことが起こる可能性も。
- 腎臓やお腹に負担をかける
- 体臭や口臭の原因になることも
- カロリーオーバー
それぞれ詳しく解説します。
腎臓やお腹に負担をかける
タンパク質を摂りすぎると、腎臓が老廃物を処理する際に大きな負担がかかり、体調不良の原因となる場合があります。
また、消化しきれないためお腹の張りや便秘を引き起こす場合も。



体臭や口臭の原因になることも
タンパク質を過剰に摂ると、体内で分解される際にアンモニアなどの臭い物質が発生します。
そのため、体臭や口臭が強くなることがあります。
タンパク質中心の食事を始めてから「最近、体臭キツイ気がする」と感じたら、摂取量が多すぎていないか見直してみてください。
食物繊維や水分をしっかり摂ることも臭い対策につながります。
カロリーオーバー
タンパク質にもカロリーがあるため、摂りすぎると消費カロリーを上回り、体脂肪が増えてしまうことがあります。
せっかくダイエットを頑張っていても、逆効果になる可能性があるのです。
摂取量の目安を守り、脂質や糖質とあわせてバランスの良い食事を心がけることが大切です。



タンパク質だけでなく脂質・炭水化物も忘れずに
ダイエット中でも、タンパク質だけに偏らず、脂質や炭水化物をバランスよく摂ることが大切です。
理想の目安は「タンパク質13〜20%・脂質20〜30%・炭水化物50〜65%」。
下の表は1日1,800kcalを基準にした場合の例です。数字はあくまで目安なので、自分の体重や運動量に合わせて調整しましょう。
栄養素 | 割合(%) | 1日1,800kcalの場合 | g換算(目安) |
---|---|---|---|
タンパク質 | 13〜20% | 約234〜360kcal | 約60〜90g |
脂質 | 20〜30% | 約360〜540kcal | 約40〜60g |
炭水化物 | 50〜65% | 約900〜1,170kcal | 約225〜290g |
上の表は1,800kcalを例にしましたが、実際に必要なカロリーは「基礎代謝」と日常の活動量によって変わります。
あなたの1日の必要エネルギー量は、以下のサイトで計算してみてください。



まとめ|タンパク質を味方に健康的にダイエットを成功させよう
ダイエット中は、筋肉を守りながら脂肪を効率よく減らすために、タンパク質をしっかり摂ることがとても大切です。
鶏肉や魚、大豆製品、乳製品など身近な食材を取り入れることで、無理なく必要量を補えます。
ただし「たくさん摂れば良い」というわけではなく、脂質や糖質もバランスよく取り入れることがポイント。
過不足なく栄養を摂ることで、リバウンドを防ぎながら健康的に理想の体へと近づけます。
タンパク質を味方につけて、ダイエットを成功させましょう。
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